こんにちは。和工房 包結Web担当の城下です。
猛暑日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
京都は祇園祭後祭の真っ最中ですが、行事の一つ「花傘巡行」が猛暑で中止になったとか。
この暑さ、いつまで続くんでしょうねぇ。
さて、京都教室「にほんのならわしをむすぶ水引の会」6月の教室は「夏越の祓、半夏生、七夕祭り」でした。
夏至(6月21日頃)から数えて11日目の7月2日頃から、七夕(7月7日)頃までの5日間を半夏生といいます。
田植えをこの前に終わらせるタイミングとされているので、田植えに関わる風習がたくさん残っています。
こちらは水引で結んだ、「半夏生」の花。
半夏生の頃に花を咲かせることからこの名になったという説と、
葉の一部が白く変わることから「半化粧」と呼ばれて「半夏生」となったとする説があります。
きりりとした雰囲気が涼しげで、この季節にぴったりですね。
半夏生には○○を食べる、という風習は、日本各地に残っています。
関西では半夏生には蛸を食べるという地域があることから、蛸も登場しましたよ。
田植えした稲の根が、蛸の足のように地面に絡みつくように、という願いがこめられているそう。
半夏生の後にやってくるのが、七夕。
笹につける飾りは、短冊、紙衣、折鶴、巾着、投網、くずかご、吹き流しの七種類。
こちらは笹も水引で結ばれていますよ。
短冊を結んだ笹飾りをリースに仕上げたり・・・
五行説に基づく五色の檀紙を折り、梶の葉の水引細工を合わせて七夕の節句の室礼に。
平安時代には、七夕に宮中で梶の葉の裏に願い事をしたためるならわしがありました。
梶の葉に書いた筆文字は水につけてもにじまないのだそう。
書いた願い事が人に見られないよう隠す意味から、梶の葉に色紙を合わせるようになったとか。
こちらは「水引の会」では習いませんが、七夕の節句の掛け飾りです。
笹の葉の七夕飾りに比べるとぐっと大人のイメージになりますね。
笹の葉に吹き流しの飾りを合わせた、小さな七夕節句飾りも。
下がりの水引の五色は五行説に基づいていて、木・火・土・金・水をあらわしています。
笹と星を結んだ、水引の箸置きも人気!
七夕は様々な手習いごとの上達を願う行事でもあり、蹴鞠(けまり)が行われるところもあります。
水引で結んだ蹴鞠を、「たねや」さんの「二星」に入っていた、五色の短冊と、梶の葉を模したしおりに合わせました。
酷暑の夏、目に涼しくおいしい和菓子は一服の清涼剤。
外に出るのもつらい時期は、お部屋の室礼で涼を演出して遊ぶのも良いですね。
「にほんのならわしをむすぶ水引の会」8月は「八朔(はっさく)、重陽の節句、彼岸花」です。
まだまだ暑い時期ですが、少しだけ夏の終わりが見えてくる頃。
少し先の季節を、水引を結びながら感じてみませんか。