和工房 包結 ブログ

シルクロードをむすぶ水引の会「カトマンズ」ブッダ・アイ, ロクタ紙

和工房 包結 京都教室「水引の会」8月の教室で結んだ作品をご紹介します。

表紙に「ブッダ・アイ」をあしらったノート。
ブッダ・アイはネパールで広く見られるシンボルで、特に仏塔(ストゥーパ)の四方に描かれることで知られています。仏陀の「全てを見通す智慧の眼」を表しており、人々を正しい道へ導く象徴とされています。

こちらはリサーチのため訪れた大阪・関西万博のネパール館。
ストゥーパに「ブッダ・アイ」が描かれています。

目の間に描かれているくるりとした形は「鼻」にも見えますが、実はネパール数字の「1」を表しています。これは「真理への唯一の道」や「生命の調和」などを象徴しているそうです。

中身はネパール特産の「ロクタ紙」です。
ロクタ紙は、ダフネという植物の樹皮から作られるネパールの伝統的な手漉き紙。丈夫で長持ちし、風合いのある質感が魅力です。
日本の和紙ともよく似ており、どちらも自然素材を活かし、人々の暮らしの中で長く受け継がれてきました。

ロクタ紙との出会いは、20年以上前、森田が初めてネパールを訪れたときに遡ります。
当時はまだ水引と出会う前でしたが、その頃から「紙」が大好きだったという森田。レターセットやノートなどをたくさん買い込んだそうです。

ノートの中に押されたスタンプはその時に購入したものだそう。木彫りのスタンプです。

カトマンズの金銅製のブッダ像を、水引で結びました。
ガンダーラの石造ブッダ像が持つ重厚で写実的な趣に対して、カトマンズの像は金属ならではの輝きと装飾性に富んでいます。

水引で結んだシャクナゲの花。
シャクナゲはネパールの国花で、春になるとヒマラヤの山々を鮮やかに彩ります。
厳しい自然の中でも力強く咲くその姿は、ネパールの人々にとって誇りと希望の象徴です。

特徴的な形のネパールの国旗を結びました。
世界で唯一、四角形ではない形の国旗として知られ、二つの三角形を重ねた独特のデザインです。
三角形はヒマラヤの山々を表し、またヒンドゥー教と仏教という二つの主要な信仰を象徴しています。

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